公認会計士の独立の失敗とは?

あんまり失敗の心配したくはないですが、家族がいるのであればそういったケースも考えて独立を計画する必要があります。失敗しにくいとは言われている公認会計士の独立ですが果たして失敗は少ないのでしょうか。周りのケースを見てみました。

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公認会計士は独立しても失敗しにくい?

そもそも公認会計士等の士業は独立しても失敗しにくいと言われています。

これは他の事業と違い、多額の初期投資を必要とせず、パソコン等最低限の設備があればどこでも起業できるためです。多額の設備投資が必要となる事業であれば銀行からの借入が必要となり、その場合、借入金の返済計画に沿った返済が必要となります。そのため予定通りに売上があげられなければ返済が滞ってしまい、倒産となる可能性があるでしょう。

この通り一般的な事業会社で失敗と言えば倒産となるのでしょう。しかし、公認会計士事務所で独立した人が倒産したという話は聞いたことがありません。私の周りで独立した公認会計士は20人程いるかと思いますが、1人として倒産したという話は聞いたことがありません。

やはり公認会計士が独立しても失敗しにくいというのは、ある程度事実なのだと思います。

公認会計士の独立において失敗とは?

では、公認会計士の独立した場合の失敗とは何なのでしょうか。

これについては、独立した公認会計士の多くはいつまでも非常勤監査業務を止められない状態を失敗(失敗というかあまり成功していないくらいのニュアンス)と考えていることが多いようです。

公認会計士が独立する際には大手や中小の監査法人に非常勤で働くという選択肢があります。監査法人での非常勤監査業務については時給が高く、日銭を稼ぐにはいい手段であることから、独立直後の会計士の貴重な収入源となっているためです。

非常勤監査の業務内容や時給については以下を参照ください。

しかし、一方独立した人の多くは自分で仕事をとることを目的として独立しているため、いつまでも非常勤で働き続けることを良しとはしていません。確かに非常勤で監査法人で働き続けるのであれば独立する必要も無いのでしょう。

そのため、いつまでも非常勤監査業務を止められないことを失敗、もしくは失敗とまでは言わずとも成功していない状態と考える独立会計士は多いようです。

ちなみに、私の周りで独立が1年経過しても非常勤監査業務をし続けている人は3割くらいです。独立後スムーズに仕事が取れている人は1年後に非常勤監査業務も止めているケースが多いように思います。

個人的には時間があいているのであれば高収入につながる非常勤監査業務をすることはいいと思いますし、非常勤監査業務からつながる業務もあると思いますので、独立の際には選択肢の1つとして考えています。

独立に失敗した公認会計士は何をしている?

上記の通り非常勤監査業務という選択肢があることから、廃業している会計士はあまり聞きません。その意味で独立に失敗した公認会計士は、少なくとも私の周りでは0です。そのため、独立に失敗した公認会計士のその後は分からないというのが正直なところです。

しかし、これは非常勤監査業務が存在することを前提としています。リーマンショックの後は経済が停滞して多くの監査法人で非常勤監査業務の募集が止まりました。そのため、今回のコロナで非常勤監査業務が無くなったり、募集が減ってきたりすることは十分考えられます。そうなると廃業する独立会計士が増えてくるのかもしれません。

最後に

私はまだ独立していないので失敗するステージにすら立てていません。その立場で思うのは、成功していようがしていまいが、ある程度の安定を捨てて独立という立場を選んだ彼らは尊敬に値するということです。

私は現在の仕事の関係もありすぐに独立は難しい状況ですが、彼らに続けるよう早めに独立したいと思います。

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この記事を書いた人

大手監査法人に勤務している会計士です!
会計基準、株式や不動産投資などのお金に関する情報を発信しています。

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