同族会社でも持続化給付金を申請することは可能か?【答えは可能】

政府の新型コロナ感染症の支援策の目玉の1つである持続化給付金。これは法人であれば最大200万円受給できる制度です。こんな、持続化給付金ですが同族会社の場合でも申請することは出来るのでしょうか?

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目次

同族会社でも持続化給付金を申請することは可能か??

改めて法人の場合最大200万円が受給できる持続化給付金制度ですが、同族会社でも持続化給付金を申請することは可能なのでしょうか?

結論から言うと可能となっています。

申請するために持続化給付金制度について色々調べてみました。

この記事で分かること!

✔ 同族会社でも持続化給付金を申請することは可能

✔ 持続化給付金制度の概要

持続化給付金制度とは

そもそも持続化給付金制度とはどのような制度なのでしょうか。

持続化給付金のHPによると、持続化給付金制度とは以下の記載があります。

・感染症拡大により、営業自粛等により特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業の継続を支え、再起の糧としていただくため、事業全般に広く使える給付金を給付します。

・給付金の給付額は、200万円を超えない範囲で対象月の属する事業年度の直前の事業年度の年間事業収入から、対象月の月間事業収入に12を乗じて得た金額を差し引いたものとします。

月間事業収入が、前年同月比50%以下となる月で任意で選択した月を【対象月】と呼びます。対象月は、2020年1月から12月までの間で、事業者が選択した月とします。

色々書いてありますが持続化給付金を受領するための条件は簡単には以下となります。

持続化給付金を貰うための条件!

①前年同月比で50%以上売上高が減少している月があれば、

②前年の年間売上高ー①対象月売上高×12か月の金額を

③200万円の範囲内でもらえる

どのような場合にいくら受給できるか

上記の3条件のうち①と②2つの条件の判定基準は以下の通りです。

①前年同月比で50%以上売上高が減少している月があればの判定基準

1つ目の条件である前年同月50%以上売上高減少は以下の例が分かりやすいでしょうか。

 万円1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月合計
2019年1001001001001001001001001001001001001,200
2020年10010010010040

この場合だと2020年の5月の売上高が40万円であることから、前年同月である2019年5月の売上高100万円を50%以上下回っています。そのため、1つ目の要件である「前年同月比で50%以上売上高が減少している月」を満たしています

②前年の年間売上高ー①対象月売上高×12か月の金額の算定

更にこの場合「②前年の売上高ー①対象月売上高×12か月の金額」は以下の通りとなります。

②2019年の売上高1,200万円ー①2020年5月売上高40万円×12か月=720百万円

支給対象金額は720万円となりますが、上記の通り上限は③200万円となっていることから、申請可能金額は200万円となります。したがって、上記のケースでは200万円を申請することが可能となります。

同族会社の場合、持続化給付金を受給するリスクはあるのか?

次に申請するのが同族会社が持続化給付金の申請した場合、給付金を受給すると何かリスクはあるのでしょうか?

これについて、給付金を不正に受給した場合には取り消されて罰金を受けるリスクがあります。

ポイント

✔ 同族会社の場合でも持続化給付金は申請できるし受給できる

✔ ただし、不正受給の場合には取り消されて罰金を科される可能性がある

まず、同族会社とは会社の株主が3人以下の会社等を言いますが、今回のケースでは親族経営している会社でももらえるのかどうかが気になりました。

例えば、今回持続化給付金を申請する会社が社長が100%株式を保有する子会社であるようなケースです。

このような会社では、社長が経営している親会社から業務を受注しているケースがあります。そのような場合、売上高も社長の経営する親会社からいくら受注するか、社長の意思次第で決定できます。そのため、意図的に売上高を減少させ前年同月比50%以下という要件も容易に満たせます。

この様な制度の抜け穴を利用して、意図的に売上高を減少して持続化給付金を受給できるケースもあるでしょう。ただし、不正を発見した場合には不正受給した額に年3%の延滞金を加え、その合計額の20%を加えた額を返金させるとしています。

しかし、実際に売上高が減少しているケースもあるでしょう。そのため、どのような理由で売上高が減少したのか説明できるようにしておくことが重要と考えます。

いずれにせよ同族会社であったとしても持続化給付金の申請は可能となっています。

持続化給付金申請の記事はこちら

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この記事を書いた人

大手監査法人に勤務している会計士です!
会計基準、株式や不動産投資などのお金に関する情報を発信しています。

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