IPOにおけるショートレビュー業務の内容とは

会社が株式市場に上場することをIPOと言いますが、IPOするためには監査法人との契約が不可欠です。これはIPOするためには、会社が作成する財務諸表過去2期分と直近四半期財務諸表に対して監査もしくはレビュー意見を表明することが必要となっているためです。

上場した会社は監査法人の監査が適切に実施されている訳ですが、どの会社も最初から上場するに必要な体制を整備できていたわけではなく、その多くは最初はいろいろな課題を抱えているものです。その「上場するために必要となる課題」を洗い出しするのが「ショートレビュー」と呼ばれるものです。

このショートレビューと呼ばれるものについて記載したいと思います。

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IPOショートレビューとは?その目的は?

改めてショートレビューとは、株式上場を検討している会社に対して、その課題を明確にして報告する調査となります。

株式上場を行うためには最終的には証券会社の引受審査と東証やマザーズなどの上場する市場の上場審査をクリアする必要がありますが、これには利益水準等の形式審査の他、財務報告に係る内部統制の構築、コーポレートガバナンス体制、社内諸規定の整備、事業計画と予算管理などなど多岐に渡る項目の確認が含まれます。

上場を目指している会社はこれらの項目をひとつひとつクリアしていく必要がありますが、そもそも上記項目の何に問題があって、具体的にどうクリアすればいいのか会社側だけで判断することは困難です。

そこで、この様な上場に際して必要となる様々な課題事項をあげることがショートレビューの最大の目的となります。

なお、ショートレビューを行って課題が存在しない会社等まずありません。どのような会社でも課題を抱えています。まず課題を認識してもらうというのが監査法人目線でのショートレビューの目的となっています。

IPOショートレビューで監査法人は何をするの?

では、具体的にショートレビューで監査法人が何をするか。これは、経営者や役員、経理担当者に対してヒアリングにより上記の様な課題事項をひとつひとつピックアップしていくこととなります。

例えば、財務報告に係る内部統制であれば、そもそも財務報告に係る内部統制制度とは何か、その目的は、内部統制制度について会社側は何をしないといけないのか、現状会社側が内部統制制度において抱えている課題事項は何か等をあげていきます。

これは内部統制だけの話ですが、他にもコーポレートガバナンス、予算管理や決算体制等の様々な項目について、1つ1つヒアリングで具体的な課題を確認していくこととなります。

ヒアリングがメインとはなりますが、関連する規定を閲覧したりすることもあります。また、会計に関する事項も対象となるため会計帳簿も閲覧対象となります。

IPOショートレビューのスケジュールと費用は?

会社の規模によりますがおおむね1週間程度で作業は完了します。また、かかる費用も会社の規模によりますがだいたい2百万円~でしょうか。ただ、IPOを目指している会社はショートレビューだけで終わることは少なく、ショートレビューに続いて財務調査に進むケースが一般的です。そのため、上記費用もあくまでショートレビューに関するものだけです。財務調査に進むと更に費用がかかります。

最後に

監査法人にとってショートレビューはIPO前には必須の業務となっています。

IPOに関与した経験がある独立会計士は、ショートレビュー前に簡単なショートレビューを行うようなコンサルしている方もいるようです。私も独立後はそのような業務に関与できればなとも考えています。

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